特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律
大規模SNS等における誹謗中傷等への対応迅速化・透明化のための新制度創設
この改正は、SNSなどの大規模なインターネットサービスにおいて、誹謗中傷等の被害情報の削除対応を迅速化し、削除の基準や実施状況を利用者に分かりやすく公開させる新しい仕組みを設けるものです。従来からある「プロバイダ責任制限法」に、一定規模以上の事業者(大規模特定電気通信役務提供者)に対する新たな義務規定と罰則が追加されました。既存の損害賠償責任や発信者情報開示の制度自体の骨格は維持されつつ、用語の整理が行われています。
主な変更点
第一条が改正され、従来の損害賠償責任の制限や発信者情報開示に加えて、大規模なサービス提供者に対し「侵害情報の削除等の手続の迅速化」と「削除等の実施状況の透明化」を義務付けることが、この法律の目的に追加されました。
第二条で「侵害情報等」「侵害情報送信防止措置」「送信防止措置」「大規模特定電気通信役務提供者」などの新しい用語が定義されました。これにより第三条の条文表現も、新しい定義に合わせて整理されています。
総務大臣は、利用者数などが一定の基準を超えるサービスを提供する事業者を「大規模特定電気通信役務提供者」として指定できることになりました(第二十条)。指定を受けた事業者は総務大臣への届出が義務付けられます(第二十一条)。
指定を受けた事業者は、権利侵害の申出を受け付ける方法を定めて公表し(第二十二条)、申出があった場合は遅滞なく調査を行い(第二十三条)、専門知識を持つ「侵害情報調査専門員」を選任して調査に当たらせ(第二十四条)、原則14日以内に申出者へ結果を通知しなければなりません(第二十五条)。
事業者は自ら定めた基準に従ってのみ削除等の措置を行うこととされ、その基準は事前に公表しなければなりません(第二十六条)。また、削除等を行った場合は、原則としてその発信者にも理由を通知することが義務付けられました(第二十七条)。
事業者は毎年、申出の受付状況や削除等の実施状況などを公表しなければなりません(第二十八条)。総務大臣は報告徴収・勧告・命令を行うことができ(第二十九条・第三十条)、命令違反には拘禁刑や罰金、届出・報告義務違反には罰金・過料などの罰則が新設されました(第三十五条〜第三十八条)。
国民生活への影響
SNS等の大規模なサービスを利用する国民にとって、誹謗中傷などの被害を受けた際の削除申請への対応がより迅速に行われることが期待されます。また、事業者がどのような基準で情報を削除しているかが公表されることで、削除の判断過程が今までより見えやすくなります。
改正の背景
第一条の改正内容から、特定電気通信による情報の流通に伴う権利侵害への対処において、削除手続の迅速化と実施状況の透明化を図る必要性が高まったことが、大規模事業者への新たな義務創設の理由として読み取れます。
smart_toyこの概要はClaude AI(Anthropic社)により自動生成されています。 誤りや省略が含まれる可能性があります。正確な内容はe-Gov法令検索の原文をご確認ください。
本則の改正
23条法律の中身が変わった条文この法律が何を目的として定められているかを示す規定です。
AI要約改正前は「権利の侵害」があった場合のプロバイダの損害賠償責任の制限や発信者情報開示のルールを定める法律でしたが、改正後は対象が「権利の侵害等」に広がりました。さらに、大規模なSNS事業者などに対して、権利侵害情報の削除手続を迅速に行わせ、その削除対応の状況を公表させる(透明化する)ための新しい義務についても、この法律で定めることが明記されました。これにより、この法律は単なる責任制限・情報開示のルールから、大手プラットフォーム事業者への行政的な規制も含む法律へと役割が拡大しています。
この法律で使われる用語(特定電気通信、発信者情報、発信者情報開示命令など)の意味を定義する条文
AI要約改正前は「特定電気通信役務提供者」の定義の中に「特定電気通信役務」の説明が組み込まれていましたが、改正後は「特定電気通信役務」を独立した用語として新たに定義し直しました。また、大規模なSNS事業者などによる誹謗中傷対応の迅速化・透明化に関する新制度に対応するため、「侵害情報等」「侵害情報送信防止措置」「送信防止措置」「大規模特定電気通信役務提供者」という4つの新しい用語の定義が追加され、法律名も「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」に変更されています。
インターネット上の投稿によって名誉毀損などの権利侵害が起きた場合に、プロバイダなどが負う損害賠償責任がどのような場合に免除されるかを定めたルール
AI要約条文の実質的な内容(仕組み)は変わっていません。従来はこの条文の中だけで「侵害情報等」「送信防止措置」という言葉を定義して使っていましたが、改正後はこれらの言葉が法律全体で共通して使われる用語(「侵害情報等」「侵害情報送信防止措置」)に統一されました。あわせて、発信者に意見照会をする際の対象が「その申出に関する投稿の発信者」であることが明確化されました。プロバイダが権利侵害の申出を受けて発信者に7日間の意見照会をし、反対の返事がなければ削除等の措置をとっても賠償責任を負わないという結論自体に変更はありません。
発信者情報開示命令事件(誰が誹謗中傷などの投稿をしたか特定する裁判)の手続について、民事訴訟法の規定をどのように読み替えて適用するかを定めるルール
AI要約条文の内容そのものは変わっていません。文中で引用している法律名が「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」から「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」に変更され、それに伴い参照する条番号も「第二条第九号」から「第二条第十三号」に変わりました。これは法律の題名(正式名称)自体が変更されたことに合わせた表記上の修正です。
SNSや大規模サイトなどを『大規模特定電気通信役務提供者』として総務大臣が指定するための基準と手続きを定める規定
AI要約この条文は新たに追加されたものです。利用者数が一定規模を超え、権利侵害情報の削除対応の迅速化・透明化を特に図る必要があるSNS等の事業者を、総務大臣が『大規模特定電気通信役務提供者』として指定できる制度を新設しました。指定の基準(利用者数の基準や技術的に削除措置が可能かどうかなど)や、指定を解除する場合の手続き、事業者に利用者数等を報告させる仕組みについても定めています。これにより、大手プラットフォーム事業者に対して、誹謗中傷などの権利侵害情報への対応をより速く、透明性を持って行うよう求める法的な枠組みが作られました。
総務大臣から「大規模特定電気通信役務提供者」として指定された事業者が、氏名・住所などの基本情報を総務大臣に届け出る義務を定めたルール
AI要約新たに条文が追加され、SNSや検索サービスなど大規模なプラットフォームを運営する事業者が総務大臣から指定を受けた場合、指定日から3か月以内に名称・住所・代表者名などを届け出ることが義務化されました。外国の事業者の場合は国内の代表者や代理人の情報も届け出る必要があります。また、届け出た内容に変更があった場合は速やかに再度届け出ることも義務付けられました。
大規模なSNSなどのサービス提供者が、権利を侵害されたと主張する人から削除等の申出を受け付ける方法を定めて公表することを義務づけるルール
AI要約この条文は新設されたもので、大規模特定電気通信役務提供者(総務大臣の指定を受け届出をした事業者)に対し、自分の権利がインターネット上の情報流通によって侵害されたと考える人が、その情報を削除するなどの措置(侵害情報送信防止措置)を求める申出をできるようにする方法を定めて公表することを義務化しました。さらに、その申出方法はオンラインでできること、申出者に過度な負担をかけないこと、申出を受けた日時が申出者に分かるようにすることという3つの条件を満たさなければならないと定めています。
大規模なSNSなどの事業者が、権利侵害の申出を受けた際に必要な調査を行う義務を定める規定
AI要約新たに追加された条文で、大規模特定電気通信役務提供者(大手SNS等の事業者)は、権利を侵害されたと主張する人から、前条で定めた方法に従って『問題の投稿を削除してほしい』という申出があった場合、その投稿によって本当に権利が不当に侵害されているかどうかを、速やかに調査しなければならないという義務が新設されました。これにより、被害を訴える人からの申出に対して事業者が調査を怠ることを防ぎ、迅速な対応を促す仕組みが作られました。
大手SNSなどの大規模特定電気通信役務提供者に対し、権利侵害の申出内容を専門的に調査する担当者(専門員)の選任を義務付けるルール
AI要約新しく設けられた条文で、大規模特定電気通信役務提供者(利用者数の多い大手SNS事業者など)に対し、権利侵害の申出調査のうち専門知識が必要なものを適正に行わせるため、十分な知識経験を持つ「侵害情報調査専門員」を選任することを義務付けています。専門員の人数は事業者の月間利用者数などに応じて総務省令で定める基準以上を確保する必要があり、選任したことや変更があった場合は総務大臣への届出も義務付けられています。これにより、権利侵害の申出に対する調査体制の実効性を確保することが狙いです。
大手のSNSや掲示板などの事業者(大規模特定電気通信役務提供者)が、権利侵害の削除申出を受けた際に、対応結果を申出者へ通知する義務を定めた規定
AI要約この条文は今回新たに追加されたものです。大規模特定電気通信役務提供者は、権利侵害を訴える申出(第二十三条の申出)を受けたら、原則14日以内に定められた期間内に、削除等の措置を講じたか否か、講じなかった場合はその理由を申出者に通知しなければなりません。ただし、発信者への意見聴取や専門員による調査を行う場合、その他やむを得ない理由がある場合は、まずその旨を期間内に通知すれば、実際の結果通知は判断後遅滞なく行えばよいとする例外も設けられました。
大規模なSNSなどのサービス提供者が、投稿の削除など送信防止措置を行う際に守るべき基準やルールについて定めた条文
AI要約この条文が新たに追加されました。大規模なSNSなどのサービス提供者(大規模特定電気通信役務提供者)は、原則として自分で定めて公表しているルール(基準)に従ってのみ投稿の削除などを行うことができるようになります。ただし、投稿者自身が削除を求める場合や法律上の削除義務がある場合、緊急でルールに想定されていない場合は例外として扱われます。また、そのルールはできるだけ具体的で分かりやすく作成し、緊急時に削除した場合は速やかにルールを見直すこと、年に1回程度削除事例を整理して公表するよう努めることも求められます。
大規模なSNSなどの事業者が、利用者の投稿を削除するなどの送信防止措置を行った場合に、その投稿をした人(発信者)へ削除した旨と理由を知らせる義務を定めた条文
AI要約この条文は新設されたもので、大規模特定電気通信役務提供者(大手SNS運営事業者など)が投稿の削除やアクセス制限といった「送信防止措置」を行った際には、原則として速やかにその投稿をした発信者に対して、措置を行った事実とその理由を通知するか、発信者が容易に確認できる状態にしなければならないというルールです。ただし、事業者自身が発信者である場合や、同じ発信者に同様の理由で過去に通知済みの場合など、正当な理由があるときは通知が不要となります。また、削除の判断が事業者自身が定めた基準に基づく場合は、その基準との関係も理由の中で明らかにする必要があります。
大規模なSNS等の事業者が、権利侵害情報への対応状況を年1回公表することを義務付けるルール
AI要約この条文は新たに追加されたもので、大規模特定電気通信役務提供者(大手SNS等の運営事業者)に対し、毎年1回、削除申出の受付状況、発信者への通知実施状況、送信防止措置(削除等)の実施状況、およびこれらについて自ら行った評価などを総務省令の定めに従って公表することを義務付けています。これにより、権利侵害情報への対応の透明性を高めることが目的とされています。
総務大臣が大規模特定電気通信役務提供者に対して業務に関する報告を求めることができる権限を定めた条文
AI要約この法律の改正により新設された条文です。総務大臣が、大規模な通信サービス提供者(SNSなどの巨大プラットフォーム事業者)に対して、権利侵害情報への対応に関する各種義務(申出への対応方法の公表、調査専門員の選任、通知など)がきちんと守られているかを確認するために、業務内容について報告を求めることができる、という権限を新たに設けたものです。これにより総務大臣は必要な範囲で事業者の実施状況をチェックできるようになります。
大規模な事業者が権利侵害情報への対応ルールを守らない場合に、総務大臣が是正を勧告し、従わなければ命令できることを定めるルール
AI要約この条文は今回新しく追加されたものです。大規模特定電気通信役務提供者(SNSや掲示板などを運営する大手事業者)が申出への対応や調査体制、公表義務などに関する規定に違反していると総務大臣が判断した場合、まずは是正措置を講じるよう「勧告」できることになりました。さらに、正当な理由なくその勧告に従わなかった場合には、総務大臣は同じ措置を講じるよう「命令」することができます。命令に違反すると罰則(第三十五条)が科される仕組みとつながっています。
総務大臣が大規模特定電気通信役務提供者に対して行う指定・報告徴収・勧告・命令などの通知方法を定める規定
AI要約新たに追加された条文で、総務大臣が行う大規模特定電気通信役務提供者の指定、報告の徴収の求め、勧告、命令などは、総務省令で定める書類を送達する方法で行うことが定められました。また、指定や命令について行政手続法上必要とされる不利益処分の理由通知も、この送達方法によって行うこととし、行政手続法上の一部規定(第15条第3項)は適用しないこととされました。
総務大臣が行う書類の送達手続について、民事訴訟法の送達に関する規定を準用するルール
AI要約この条文は新設されたもので、前条(第31条)に基づいて総務大臣が指定・報告徴収・勧告・命令の書類を送達する際、民事訴訟法の送達に関する規定(執行官送達、就業場所での送達、送達場所の届出、公示送達など)を借用して使えるようにしています。あわせて、民事訴訟法の条文中の「執行官」を「総務大臣の職員」に、「裁判長」や「裁判所」を「総務大臣」にそれぞれ読み替えることで、裁判所ではなく行政機関である総務大臣が送達手続を行えるように調整しています。
総務大臣が書類を送る相手の住所などが分からない場合に、掲示等によって送達したことにする「公示送達」の手続きを定めた規定
AI要約大規模な特定電気通信役務提供者に対して行政上の通知(指定・命令など)を送達する必要がある場合に、相手の住所が不明だったり、外国への送達がうまくいかなかったりしたときの対応方法として、新たに「公示送達」という制度が設けられました。具体的には、総務省のインターネット掲示や掲示場での掲示を2週間(外国の場合は6週間)継続することで、実際に本人に届いていなくても送達したものとみなされる仕組みです。
総務大臣が大規模特定電気通信役務提供者に書類を送達する際、オンラインシステムで手続きを行った場合の記録方法を定める規定
AI要約この条文は新設されたものです。総務大臣の職員が、行政手続をオンラインで行うための法律(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律)に基づき、電子システムを使って書類の送達通知を行った場合、紙の書面を作成・提出する代わりに、その内容を専用の電子ファイルに記録することを義務付けています。つまり、送達に関する記録を紙ではなく電子データとして残すルールを新たに定めたものです。
総務大臣の是正命令に従わなかった大規模特定電気通信役務提供者の関係者を処罰する規定
AI要約この条文は新しく追加されたものです。大規模な掲示板・SNSなどを運営する事業者(大規模特定電気通信役務提供者)が、権利侵害情報への対応などに関する法律違反を是正するよう総務大臣から命令を受けたにもかかわらず、これに従わなかった場合、その違反行為をした人に対して1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金という刑事罰を科すことを定めています。これにより、単なる行政指導では終わらず、命令違反には刑事罰という強い制裁が科されることになりました。
大規模特定電気通信役務提供者が届出や報告の義務に違反した場合の罰金刑を定める規定
AI要約新たに追加された条文で、大規模特定電気通信役務提供者(SNS運営会社など大手の通信サービス事業者)が総務大臣への届出をしなかったり嘘の届出をした場合、または業務報告をしなかったり嘘の報告をした場合に、50万円以下の罰金を科すことを定めています。これは事業者に対する行政上の義務履行を担保するための罰則です。
会社(法人)の従業員などが会社の業務に関して違反行為をした場合に、実際に行為をした人だけでなく会社自体にも罰金を科す「両罰規定」を定めるルール
AI要約新しく追加された条文で、会社の代表者や従業員などが業務に関して法律違反(命令違反や無届出・虚偽届出など)をした場合、実際に違反行為をした本人を罰するのに加えて、雇い主である会社(法人)にも罰金刑を科すことを定めています。具体的には、より重い違反(第三十五条・第三十六条第一号に該当するもの)については会社に最大1億円以下の罰金、それ以外の違反(第三十六条第二号に該当するもの)については本人と同額の罰金を会社にも科すという内容です。これにより、違反の責任を個人だけでなく組織全体にも問えるようになりました。
大規模特定電気通信役務提供者(SNSや検索サイトなどの大手事業者)が、総務大臣への報告や届出を怠ったり、うその報告・届出をした場合に、罰金(過料)を科すことを定める規定です。
AI要約この条文は今回新しく追加されたものです。正当な理由なく総務大臣への報告(第20条第3項)を行わなかったり虚偽の報告をした場合、または専門員の選任等に関する届出(第24条第3項)を行わなかったり虚偽の届出をした場合に、30万円以下の過料という行政上の制裁を科すことが新たに定められました。これは刑罰である罰金とは異なり、行政手続き上の軽い制裁金にあたります。