外国為替及び外国貿易法
国際的な不正資金等の移動等に対処するための国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法等の一部を改正する法律
資金移動業者・電子決済手段等取引業者等への外国為替取引等取扱業者遵守基準の新設
この改正は、銀行等に加えて資金移動業者や電子決済手段等取引業者など新しい送金・決済サービスを提供する事業者にも、不正な資金移動を確認するための基準(外国為替取引等取扱業者遵守基準)を新たに課すものです。主務大臣がこの基準を定め、違反のおそれがある業者には指導・助言・勧告・命令ができる仕組みが整備されました。これに伴い、既存の本人確認や業務停止命令に関する条文も整合的に改正されています。罰則規定にも新しい命令違反が追加されました。
主な変更点
第55条の9の2が新設され、資金移動業者や電子決済手段等取引業者など「外国為替取引等取扱業者」が、支払等や為替取引・資本取引を行う際に遵守すべき基準を主務大臣が定めることになりました。基準は許可が必要な取引に該当するかを確認するための事項を定めるものです。
第55条の9の3・9の4が新設され、主務大臣は基準違反のおそれがある業者に指導・助言を行い、それでも違反が続く場合は勧告、さらに勧告に従わない場合は命令を出せるようになりました。命令違反には第17条の2第2項の業務停止・制限規定が準用されます。
銀行等への確認措置命令の対象となる「為替取引のおそれ」から、電子決済手段等取引業者等が関わる特定の取引(第55条の9の2第2項第3号)が除外され、新制度との重複を避ける整理が行われました。
本人確認に関する「顧客」の定義の準用範囲が、新設された第55条の9の2を含む条文(第二十二条の三まで)に拡大されました。また両替業者についても第55条の9の2第1項で明示的に定義されました。
第71条に、新設された第55条の9の4第2項の命令に違反した場合の罰則(六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金)が追加されました。
附則第4条で、施行前の違反行為や命令・処分については従前の規定が適用される経過措置が定められました。附則第5条では、施行後5年を経過した時点で制度の運用状況を見て必要な見直しを行うことが政府に義務付けられました。
国民生活への影響
資金移動業者や電子決済手段等取引業者(新しい送金・決済サービス事業者)を利用する国民にとって、取引時の確認手続きがより厳格化される可能性があります。これらの事業者が基準に違反した場合には、指導・勧告・命令や罰則の対象となるため、不正な資金移動対策の実効性向上が期待されます。
改正の背景
この改正は、国連安全保障理事会決議第1267号等を踏まえた国際テロリストの財産凍結等の実効性を確保するために行われました。銀行等だけでなく、近年普及している資金移動業者や電子決済手段等取引業者についても、同様の確認態勢を整備する必要が生じたことが背景にあります。
smart_toyこの概要はClaude AI(Anthropic社)により自動生成されています。 誤りや省略が含まれる可能性があります。正確な内容はe-Gov法令検索の原文をご確認ください。
本則の改正
7条法律の中身が変わった条文銀行などが、顧客の本人確認を怠って為替取引(送金など)を行った場合に、財務大臣が是正措置を命じることができるルール
AI要約財務大臣が是正命令を出せる対象から、新しくできた別の規制の枠組み(電子決済手段等の移転を含む取引について定める第五十五条の九の二第二項第三号の取引)を除外することになりました。これは、そうした取引については別の条文(第五十五条の九の三・四)で指導・助言・勧告・命令という独自の仕組みが新設されたため、二重規制を避ける目的の改正です。なお「同条」という表現が「前条」に変更されていますが、これは指し示す条文(前条=第十七条)を明確にするための表現上の修正で、意味内容は変わりません。
銀行等が外国送金などの為替取引を行う際に、顧客の本人確認を行うことを義務付けるルール
AI要約条文の実質的な内容(本人確認の義務や偽りの禁止)自体は変わっていません。変更されたのは、第4項で「顧客」という言葉の定義(本人とみなされる自然人を含む、という範囲)を、これまでは「以下同じ」として条文全体に及ぼしていたのを、「以下この項から第二十二条の三まで」として、適用範囲を第4項から第二十二条の三までの条文に限定するよう明確化した点です。これにより、両替業務に関する第二十二条の三への準用も含めて「顧客」の定義が明確に及ぶようになりました。
外貨両替業者が顧客と両替を行う際に、本人確認などの規定を準用するルール
AI要約この改正では、両替業務を行う者について「両替業者」という略称(定義)が新たに追加されました。これにより、第五十五条の九の二などの他の条文で「両替業者」という言葉を使うときに、この条文で定義された意味で使われることが明確になりました。内容自体(本人確認規定の準用など)は変わっていません。
外国為替取引に関するさまざまな報告義務や命令への違反行為について、刑事罰(懲役または罰金)を科すことを定めた規定
AI要約新たに、金融機関等が外国為替取引の適正な基準を守るよう財務大臣から勧告を受けたにもかかわらず従わず、是正命令(第五十五条の九の四第二項の命令)にも違反した場合を罰則の対象に追加しました。これに伴い、従来の第十号以降の項目番号がそれぞれ一つずつ繰り下がりました(内容自体に変更はありません)。
銀行や資金移動業者、両替業者などのうち特に重要な事業者について、為替取引や資本取引を行う際に守るべき基準(外国為替取引等取扱業者遵守基準)を国が定める制度
AI要約この条文は新しく追加されたもので、マネーロンダリング対策などが特に必要と認められる銀行・資金移動業者・両替業者などを『外国為替取引等取扱業者』として政令で指定し、これらの業者が無許可の海外送金や資本取引に該当するかどうかを確認する体制を整えるための基準を国(主務大臣)が定めることを義務付けています。電子決済手段(いわゆるステーブルコインなど)を扱う業者も対象に含まれるようになりました。これにより、違法な送金や資金移動を見抜くための業者側の確認体制強化が制度化されました。
外国為替取引等取扱業者が守るべき基準に従って取引が行われるよう、主務大臣が指導・助言できることを定めた規定
AI要約この条文は新たに追加されたもので、改正前には存在しませんでした。これにより、主務大臣は外国為替取引等が適正に行われることを確保する必要があると判断した場合、銀行等の外国為替取引等取扱業者に対して、遵守基準に従った取引が行われるよう必要な指導や助言を行う権限を持つことになりました。ただし、別の条文(第十七条)違反で顧客の支払いに関する為替取引が行われたと認められる場合は、この指導・助言の対象から除外されます。
外国為替取引等取扱業者が遵守基準に違反し続けた場合に、監督官庁が是正を勧告し、従わなければ命令を出せるようにするルール
AI要約新たに設けられた条文で、主務大臣が外国為替取引等取扱業者に対して行った指導・助言に従わず、なお遵守基準に違反していると認められる場合に、基準を守るよう「勧告」できることを定めました。さらに、その勧告にも従わない場合には、必要な措置をとるよう「命令」を出すことができる仕組みが新設されました。また、この命令を銀行等・資金移動業者・電子決済手段等取引業者等に対して行う場合には、既存の第十七条の二第二項の規定を一部読み替えて準用することも定められています。